妻に編み物を教えてくださっているニットデザイナー、細野雅子さんが開設したサロンを覗きに自由が丘にお出かけ。半世紀前に建てられた一軒家を活用した空間。とびきりグルメな先生から階下においしいカフェがあるわよと勧められ、ランチ。
画家の花澤さんが営み、サルディニア料理を供する「セアダスフラワーカッフェ」。インテリアの細部に調和がいきわたる絵になるダイニング。5,000年以上前から島に存在し、世界最古と思われるドルチェ「セアダス」を、クラフトビールと一緒にいただく。
編組品の工藝技術も継承されている。イタリア人ではなく、誇り高きサルディニア人が集う日本でも希少な場所だった。8,000年前のワイン醸造技術を継ぐジョージアといい、サルディニアといい、古き佳きを大事にする食文化にたまらなく惹かれる。
花澤さんがじっくりていねいに揚げたセアダス。主食材である山羊のチーズは現地から取り寄せているという。島を愛し、リスペクトする心が伝わってきて、身体が悦んだ。
たまたま来ていたほかの客との会話により、葉山にもサルディニアの食文化を供するリストランテがあることを知る。そばに畑を持ち、野菜を栽培し、アグリツーリズムを実践する一軒。ほぼ毎週末、店の前を通ってきたが、テーブルに着いたことはなかった。この縁を機に、この夏、予約して訪ねてみよう。
ディレクターの朗らかな女性、岡部さん手づくりのサルディーニャ伝統菓子を持ち帰る。小麦粉は不使用、アーモンド粉だけでつくるケイクは瞠目の優しさで、感動。
島の料理教室にも通う彼女のケイクは伝統レシピに沿ったもの。THE FIVE★BEANSのキャラメル風味でほんのり甘いコーヒー豆・ニカラグアを挽いて淹れ、合わせたら、もう天国に直行のおいしさだった。もうすぐ日本サルディーニャ協会の事務所となるカッフェ。自身の仕事にもつながり、公私ともども、足を運ぶことになりそう。
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
SIGMA DP3 MERRILL75mm / f2.8