猛暑で大混雑の海辺を横目に、YAMAPの道案内のもと、妻と近所の山に入る。ゆっくり木陰を進み、森戸川の源流へ下りる初心者コース。涼を求めたが、滝汗が止まらない。群飛してくる蚊の多さにも閉口。
まぎれもない真夏の陽射し。緑の濃さと陰影の激しいコントラストが熱い。
散歩の主目的は川辺の森での野鳥観察。デルトリンテムを手に樹上へ眼を凝らす。
一週間前は重いと苦言を呈していたが、90年代にシーカヤッキングの取材で使っていた古い安物の双眼鏡と見比べて、見え具合の歴然とした差に気づいてくれたようだ。嬉しい。飛ぶ鳥を追いかけるのには向いていないが、この重さが焦点を合わせるときの安定感につながる。真鍮製の重いライカと設計思想は通じているのかもしれない。機能主義の逸品。
弁当を広げたあと、以前、日本野鳥の会神奈川支部の探鳥会に参加、取材したときに教わったスポットでじっくり探す。麗しい声は四方から耳に届くが、姿は捉えられない。いずれ、素早く焦点を当てられるようになるのだろうか。
超望遠レンズに一脚、三脚を据えた人たちと何度もすれ違う。彼らの真剣な眼差しと迫力に気おされつつ、自分には野鳥撮影は基本として向いていないかなとすぐに悟る。
早々に諦めて、懸命に野鳥の姿を求める妻のそばで森のイメージ撮影を愉しむ(笑)。
あっ、ハンミョウだ! 美しいなぁ。
この花も可憐だ。と、足元ばかりに感動。今のところ、まったく鳥は見つけられないけれど、久々に今月18日の探鳥会に足を運んでみようかな。
LUMIX GF-1 , MACRO-ELMAR90mm / f4