祝日は読めないでいた本をまとめて眼を通す。〆はソール・ライターの写真集。2008年にパリのアンリ・カルティエ・ブレッソン財団が催した展示の目録。
2017年春、渋谷bunkamuraでの展示は大盛況となり、来年1月早々に第2弾の展示が予定されている。無名時代から一転、これだけ日本人の心を急速に捉えた写真家を、僕はほかに知らない。ほんの10年前までは広く知られていないアーティストだったと思う。その時期に編まれた、この写真集はお馴染みの作品が余白たっぷりにレイアウトされている。売れることを想定した最近のものにはない余裕が佳い。デッドストックをマンハッタンの写真店が手ごろな値で出しているのを見つけて購入した。ソール・ライターが暮らしていた街から届いた一冊。以前、マップ作りのためにリサーチ散歩したロウアーイーストサイドの街並みを思い出しながら、入手できた感慨に浸る。ずっとそばに置いてボロボロになるくらい開こう。
LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4