佳いハンドミルに感動したら、コーヒー豆の量を計り、ミルに注入するスプーンも上質な物が欲しくなりました。まず思い浮かんだのは、愛知常滑の真鍮細工。
なんでもないかたちですが、手作業の跡が温かみとなり表出。裏返ししたときの情趣ある景色だけでなく、実用性も抜群。尊敬する焙煎家は美しいメジャースプーンが世の中に無いと嘆いていましたが、ここにあるじゃないですかと教えたくなりました。
豆を縁まで盛って2杯で15~16グラム。ふたり用のコーヒーをドリップするのに適量です。今までデジタルのはかりで計測していましたが、その工程も今後は省略。そのぶん、コーヒー抽出という行為がピュアになっていく気がします。
豆を一粒もこぼすことなく、コマンダンテのミルに入れられる。些細なことですが、このスムーズさがなんともうれしいのです。
道具が優れていると、気持ちがアガり、雑味が出ないようにと、細く湯を注ぐ手先への集中力もいっそうと高まります。
今日は恩師が愛用していたリーチポッタリーのマグカップで味わいました。嗜好の極みをこれからも愛でていきます。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm / f2.8