昨年から開催を心待ちにしていた「永遠のソールライター展」。初日の朝いちばんに出向き、至福の鑑賞時間を堪能しました。未現像の膨大なフィルムは現在、マンハッタンでリサーチが進行中。その初期段階の現在、今回たくさんお目見えしています。
手でちぎった名刺大の写真、家族や親しい女性のポートレイト、ガラスに映った自身の肖像。そしてアトリエに置かれていた彫刻的なオブジェと実用品。マンハッタン的な淡い暖色がアクセントになった小さな写真、たくさんの瀟洒で控えめな表現がライターさんの私的な感情、嗜好を伝え、親密な想いを観る人に抱かせます。個人的には前方と左側の白い壁全面にマンハッタンの町やアトリエ、作品などの情景を映写しつつ、ポジフィルムを次々に照射する演出に心奪われました。
未現像ポジフィルムは6,000点ほどあるとのことなので、今後も企画展は催されていくでしょう。発掘の成果をリアルタイムで愉しめることがぼくにはとても幸運に思えます。
いちはやく駆けつけたご褒美として非売品のポジフィルム型しおりをいただきました。このしおりは絵柄の異なるものが、日没以降の訪問者にも来週以降、限定数で配られるようです。会期中また、観に行こうかな。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm / f2.8