2020年1月8日水曜日

URAGA EAST



東京湾口から切れこむ入江に添う浦賀。太平洋に向き合う町は各地にあるけれど、ここには開国がらみの歴史も含め、外に開かれた空気を感じる。そんな海辺にあるマリーナ内の「ワンこぱん」が醸す雰囲気、酵母パンをときどき味わいに行く。相模湾の東岸、葉山一色からLEAFで40分弱。半島を縦断し、南下する小さな旅気分もそこそこ楽しめる。



女性ヴォーカルのジャズが流れる、80~90年代に流行ったシーサイドリゾートのラウンジ感に満ちた店内。たっぷりと陽が差しこむ大きな窓から房総半島、出入りするヨットを眺めながらゆったりと過ごすのどかな時間が心地いい。好みの酵母パンと手づくりの具を選んでオーダーするサンドイッチがおいしい。ひとりで切り盛りする女性店主の朗らかな人柄も気持ちをなごませてくれる。



マリーナ近くの「叶神社」を参拝。裏山と一体になった神域。



月と鬼瓦。勝海舟ゆかりの神社。「勝つ!」という気合に背筋がピンと伸びる。



穏やかな地域を想わせる色彩と濃緑の植裁。



彩色華やかな狐さんに挨拶。



境内から裏山へ。荒れた石段が趣き深い。雨降山を歩いたばかりだから急傾斜も楽々。



外洋航海に出る勝海舟がここで断食修行したという。




あるがまま、無常の美。整えていないのが佳い。




初春は連日快晴。澄んだ光と木々がもたらす柔らかな陰影が美しい。




STAR WARSロスが神的なものに眼を向けさせる。



冬の斜光を愛でる。心温まり、同時に鎮まる。



房総半島、エメラルドグリーンのさざ波が寄せるビーチ、燈明崎を見渡す。ビーチ上の小山を近々に目指す予定。



陶然と、このきらめきの地に暮らしてみたいと夢みながら、山をおりる。なぜが逃げない台湾リスと眼が合った。

つづく。

LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4