葉山町内でも最も海に近い地域が芝崎。三方を海に囲まれ、岩礁上に住宅や釣宿が築かれた土地。ぼくも8年ほどここで暮らしていたが、一日中、陽光に晒され、潮風が吹き抜け、海と同化する毎日を快適に享受していた。借家には庭に温水シャワーや着替え室が備わり、ダイビングポイントまで歩いて1分ほど。水中取材の拠点として最高の住居だった。満月の大潮、最干潮となる先日の昼前、当時を懐かしみながら芝崎海岸の岩礁へ向かった。
海辺で生活していながら、ここ数年は海から遠ざかってしまった。まだクラゲが少ないお盆前に身体を海水に浸そうとふと思いついたのだ。この岩礁は駐車場から離れているため、観光客はまず来ない。地元の人が憩いに来るのが佳いのだ。海水が浸透してくると、活力がみなぎってくる感覚がある。
せっかくだからスナップしようと15年以上前のオールドデジカメと防水ケースを引っ張り出してきた。長らく放置していたのに、問題なく使える。さすが日本製品。
度入りのダイビング用マスクが見当たらず、20年前に那覇の工藝店で入手した、糸満の海人(潜水漁師)が使う水中眼鏡「ミーカガン」で海中を覗いた。道具とともに海に親しむ時間が楽しい。しばらく、この2つを携えビーチを目指そうかな。
LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4
CANON IXY300+WP-DC100