1973年公開の映画『ジャッカルの日』を繰り返し何度も見返したくなるのは脚本と映像の佳さもそうだけど、国籍不明の暗殺者を追いかける警察のランプシェードに強く惹かれるから。濃い緑色をしたガラスのペンダントライトと樹脂製(エボナイト?)のデスクランプに眼がいってしまう。
その色彩を透過する光を日常的に眼にしたくて迎え入れたのが福岡県小石原の工人、太田潤さんのランプシェード。
彼が手吹きする再生ガラス製品のなかでもモスグリーンの色合いが好きだから一輪挿しも同系色を選択。ランプを吊るすダイニングテーブルに置いてご飯を食べ、お酒やコーヒーを呑みながら色の調和を愛でる。
日没間際の数分間現れる幻想的なグリーン。ガラスの泡が映り、淡く儚い緑の道に言葉を失う。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm / f2.8