援農仲間である雨宮さんは近所に暮らす、アウトリガーカヌーのパドラー。彼が毎日のように家近くの大浜海岸で散歩してインスタグラムに投稿する日没後の劇的な写真に魅せられ、ぼくも晴れた日の夕暮れはこのビーチを歩くことにした。
自宅から最寄りは葉山一色海岸。大浜海岸は隣接する位置にありながら夏以外は観光客の姿もまばら。しかも、そんな彼らのほとんどは太陽が水平線に隠れると即座に帰ってしまう。本当に劇的な光景は日没後から立ち現れるというのに。
真の心地良さを知る地域住民はさらに30分ほどビーチでまったりとなごんでいる。
住民のひとりである雨宮さんも日没後もゆっくりと海上で過ごす。オレンジがかった赤色の残照に溶けこむ深い藍色の領域が徐々に増えていくさまは繊細で美しい。その光に包まれて海に浮かぶ雨宮さんとカヌーのシルエットに魅せられながら最高のリゾートに暮らせている悦びを共有した。
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4