植木屋として最低限覚えるべき本州の樹木は110種ほど。暗記術に長けた同期生からはまず名前を繰り返し暗唱してぜんたいを頭に入れると良いと助言を受ける。声に出して読むとさらにベターだと。その人は樹木名リストに特徴を書き込んでいたので真似た。重要な情報をアイコン化して視覚で認識しやすいよう最小限に入れる。これはオリジナルの観光用散策マップをカスタマイズして制作していた経験が活かせる、自分の得意なこと。
通学で携行する図鑑も心地よく開けるよう元のカバーを外し、手触りが佳く、文様が粋な「いせ辰」の千代紙で包む。植木屋の定番色・紺に染まる『結び雁金(かりがね)』。雁(ガン)を結ぶ=願いが結ぶ、という江戸の洒落。次のテストは好成績になりますように願をかける。
当初は本の右側に貼っていたMUJIの『植林木ペーパーインデックス付箋紙』がページをめくる手に当たって不快に感じ、上側に移動しておさまりが良好に。いろんな色にせずオレンジ一色にしたのも自分なりの工夫。これで準備を〆、あとは覚えていくだけと気持ちが締まる。
SIGMA DP3MERRILL 75mm
