滞在の拠点となるホテル(飯店)選び。これは取材の成否を左右しかねない重要な選択となります。主目的エリアとの立地関係はもちろん、取材後の食事、部屋に戻ってからの仕事。すべてがホテル環境や施設の便利さが影響してきます。しかし、施設やアメニティ、サービスなどの詳細は実際に利用してみないとわからないのが現実。そこで、立地を重視し、宿泊費を比較して予約を入れたのが「amba中山」。
日系ホテルが集まるストリート中山北路に面したロケーション。はじめての台北観光では、移動手段として都市交通MRTを多用することになりますが、MRT路線のなかでも主要観光名所へのアクセスで利用率がとくに高い淡水信義線の駅まで歩いてすぐというのが、このエリアに立つホテルの長所。オフィスビルをリノベーションしたビジネスホテルですが、この界隈ではリーズナブルな宿泊料金なのに、洗練されたデザインのインテリアが心地いい、素晴らしい空間でした。
iPhoneなどの充電ケーブルを挿せるUSBコネクターも備えるコンセント。apple TvのレンタルやBluetoothスピーカー、コンピュータ関連の機器のレンタルも充実。いちばんコンパクトな部屋を選びましたが、ライティング設備、空調、机や米国コーラ―社の水栓&洗面台などの配置がすこぶる使い勝手がよい。
速乾性に優れるパタゴニアのシャツ1枚のみ持参し、毎日、洗面台で洗濯していたのですが、翌朝には乾いていました。ハンガーを掛けるフックの位置も熟慮されています。
バスタブは備えませんが、むしろすっきりとしていて自分には快適な浴室。すぐに温まる給水システムと大粒の水がたっぷり降り注がれるグローエ社製品に似たシャワーユニットにも感心。シャンプーやバスジェル、コンディショナーに肌を温めるジンジャー成分のコスメブランド「薑心比心」を採用しているのも嬉しい。
圧巻は朝食のクオリティ。料理の質と種類、ダイニングスペースの美しさは、きっと誰もが息を呑むと思います。控えめな照度を抑えた照明もムーディ。昼から夜は一般に開放されるレストラン&バーとなるのですが、台北のどこにこんなお洒落な人が潜んでいたのだろうって思う、ハイセンスな人たちで席が埋まっていました。
朝食はバイキング形式。ゲストが皿に取っている脇で厨房や接客スタッフがこまめに補充していくので、テーブルにつくのが遅くなっても心配無用。
パン、ご飯、お粥、サラダ、フルーツとヘルシーなものがさまざま。女性ゲストの姿も目立ちます。
ぼくは毎日、体にやさしいものを選んでいました。
コーヒーはつくりおきせず、要望すると一杯づつ煎れてくれます。本格的マシンも完備なので、おいしいラテもいただけます。毎朝、深く充たされて、街へと出かけられました。
LEICA M-E, SUMMILUX50mm ASPH.