晩御飯のとき、ふと安いウイスキーを切らしていることに気づいて困ったなぁと、キッチンに据えたIKEAストレージ棚の上をごそごそとチェック。すると出てきました。5年ほど前、果実用ブランデーに漬けた梅が。こってりと甘く熟成した梅酒。小谷真三さんの酒瓶に移し入れると、品格ある宝石ゴールデンベリルみたいなカラーをテーブルに映しだします。低いアングルから照明を当てると、瓶表面のモールが揺らぎのリズムで光を描く。夕陽にきらめく波のようにも見えます。
幻想的な美しさに心酔。嬉しくなって、そばにあったアイノ・アールトのサラダボウルを並べてみました。フィンランドの建築家アルヴァ・アールトの奥さんが「波紋」をイメージしてデザインしたもの。現行品はSサイズのみ。二人暮らしにはちょっと持て余し気味だけど、20数年前に大きなのを買っておいてよかった。野菜をもりもり盛れます。いつもの食卓から波打ち際へ。ガラスの器が快楽的な妄想トリップへと連れ出してくれました。
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH.