ウイスキーを炭酸水で割り、氷をたっぷり浮かべるハイボールのおいしさに魅了されています。酒はサントリーの淡麗辛口な白角。近所のスーパー価格で1,000円ほどのカジュアルな一本ですが、小谷真三さんの倉敷ガラスに移せば、宝石のような輝きに幻惑されます。自分の好きな容器に入れ、自分好みの分量で、吟味した炭酸水とおいしい水で作った自家製氷で割れば、どんな酒場でも供せないであろう極上な一杯の出来上がり。だから、なかなか外では飲む気分にはなりません。
休日は夕暮れ前に、ハイボールで満たした琉球再生グラスを傾け、ハワイのレジェンド・ピアニスト、レネ・パウロのスタンダード集を聴きながらリラックス。日没直前の斜光がグラスに当たると液体が劇的なゴールドにきらめく。ホノルルのビーチリゾートでなごんでいるような妄想を抱いてまどろんでいると、グラスの向こうから視線が・・・。
はいはい、散歩の催促ですね。日が沈んだ近所のビーチへと向かいます。
風もなく静まりかえり、ほぼパーフェクトな凪状態。しかも人影もまばら。青いグラデーションを描く空と海。やさしく寄せるさざ波の音。そして春のポカポカ陽気の暖かさを含んだ空気が心地いい。ほろ酔いの高揚感も手伝って、あまりの気持ち良さに、しばらくはビーチから立ち去り難くなりました。
一色海岸のサンセットは、ワイキキビーチほどのコンスタントさはないものの、突如、信じられない劇的な光に包まれる日があります。その状態を全く予測できないのが、また、このビーチの深い魅力なのですが。こんな夕暮れで一日を締めくくれた日は、葉山一色に暮らしていてよかったなーとしみじみ思いますねぇ。
LEICA M-E , MACRO-ELMAR90mm