スーパータイフーン21号（LAN：嵐）が接近する先週末、土砂降りのなか投票を済まし、数年ぶりに葉山森戸海岸のデニーズでランチ。大波が迫りテラスは閉鎖。さすがに観光客は少なく平穏な店内には見知った顔がちらほら。旅する骨董商KIHACHIさんと協働制作したZINEのゴールが見えてきたこともあり、珈琲を何杯もおかわりしてくつろいでいた。そのとき、町内に暮らすIさんから絶版した専門書籍の改訂版をつくれそうと連絡が届く。自分の状況を透視したかのようなタイミング。Iさんとは約10年前、その初版本の制作にあたりこのデニーズで打ち合わせを重ねた。深夜まで企画案を語り合った。その充足の時間を想い起こし胸が熱くなる。再び、海辺で風と波、海流・潮流の気配が濃密な一冊を創作できるかもしれない。あのタイミングであの空間に届いたメッセージ。霊能師のような不思議な感覚をそなえるIさん特有の、啓示のようなものとして嬉しく神妙に受けとめている。
LEICA M-E , MACRO-ELMAR90mm f/4
