神保町へ旅マップの入稿に出かけた折に、購入を検討していた一冊を買う。得地直美さんの画集『神保町』(夏葉社)。ぼくが10数年勤めていた町の空気感が、魅力的な喫茶店や新刊&古書店が素朴なタッチで描かれている。僕は得地さんの視点と描写がたまらなく好きだ。この本で描かれた場所のひとつ、靖国通りと白山通りの交差点で記念撮影(笑)。
交差点そばにあったのは、丸窓が特徴の「旧・岩波ブックセンター」。この書店の新刊セレクトが好みで、ずいぶん足を運んだ。窓を覗いても中は真っ暗。寂しい。
さらに靖国通りを九段下方面に進む。外の書棚は掘り出し物だらけ。「矢口書店」の棚には水上勉のサイン本が並んでいた。『三条木屋通り』をめくり、この書を携え冬の京都を旅したいと夢想。得地さんが近刊『御所東考現学』(誠光社)で描く界隈だけを、うろうろ歩いてみたい。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm f/2.8
※夏葉社の本はどれも繰り返し読みたくなる。ただ、初版数が限られているのか、ぼやぼやしていると入手が難しくなるのが要注意。『神保町』もamazon ではプレミア価格がつきはじめている。慌てて神保町の大きな書店を捜し歩き、三省堂本店2階で平積みされているのを見つけて安堵。さすが神保町!