2021年4月25日日曜日

ときどきpocopane



週5日通う秦野には地元の人しか知らないような住宅地の奥に昔ながらの個人商店が数多く営まれている。その状況を羨んでしまうのは自分が暮らす地域の寂しさと比べてしまうから。それでもコーヒー豆とパンがとびきり美味しい小さな専門店へ歩いて行けるのは有り難く、葉山一色界隈最後の牙城だと思っている。葉山一色海岸に近いローカルに愛される「ポコパン」はそんな希少な存在の一軒。以前はビーチでの犬散歩で顔を合わせていた親しきサダカネさんがひとりで材料を吟味し、身体に優しいパンを作り、週3日売っている。



自宅に設けた工房兼店舗はミニマル空間で先客が居れば外で待つ。ひとり、ひとりに誠実に応じるサダカネさんをドア越しに眺め、これからはスモールビジネス時代に移行していくと感じる。自分もその方向を目指しているから庭の植栽にも自ずと眼がいく。これはトロピカルな常緑高木、パキラ。今後、植木屋として生きていくにはこうした南方や異国原産の樹木もたくさん知らなくてはいけない。黒松をはじめ和の伝統的庭づくりは施主の嗜好変化に伴い大きく様変わりするだろう。



いつも買うのはトースト用食パン。それをパタゴニアの帽子、カーハートのワーカーズパンツを纏うサダカネさんにスタイリッシュな機械で5枚切りしてもらう。ささやかだけど週末の大きな楽しみ。

LEICA M-E, SUMMILUX 50mm