2015年9月8日火曜日

海辺の菓子店



三浦半島の南端、三崎の市場のにぎわいから海岸沿いに少し移動すると、海辺に立つ菓子店が目に入ります。いかにもローカルなのんびりとした道。おだやかな陽だまりに佇む斉藤菓子店は、地域に愛される和菓子の店。google mapで俯瞰すると、半島、そして海岸との距離感を見渡せ、心が引き寄せられます。

※三浦半島のいろいろ、いい店、マイマップで公開。随時更新していきますね




工房は店のすぐ裏側にあり、窓からは海が見えます。あたりに漂う空気と光は、ひたすらのどか。そのまま外洋へと旅立っていきたくなるような地域独特の開放感。旅情誘われ、どこか太平洋に浮かぶ島で過しているような気分に、ビジターのぼくは浸ります。




三代目の斉藤昇平さん。大柄で風貌はなんとなくワイルドだけど、職人然としたお父さんのように純朴で、生真面目な、いい眼をしている。三浦半島のおいしいものをいろいろ扱う三浦ストアと共同でモダンな和菓子を考えたり、店のホームページを立ち上げたり、新たな方向を探っているつくり手。

※斉藤菓子店のHPは、saitokashiten.com/  9月12日開設予定



人気のうすかわまんじゅう、あんこが吹雪のごとく露わになっていることから「ふぶき」という別名がある。あんこはもちろん自家製。そのおいしさが味にうるさい甘党をうならせている。




ショーケースに並ぶ菓子のほとんどが創業当初からの定番。地域のニーズを受けとめ、伝統をたいせつにまもっている。最近のヒット商品はれもんまんじゅう。昇平さんが、これからどんな新しい菓子を提案していくのかもたのしみ。




周囲に群茂する植物の勢いと深いグリーンからも、南の気配が伝わる。南洋の島を想起させる景観のなか語らう姿がじつに絵になります。よい職人は、いい顔をしているなぁ。

LEICA M-E  , SUMMILUX50mm ASPH.