2016年2月21日日曜日

日没後いろいろ



週末の犬とのビーチ散歩は、日没をみはからって向かいます。滞在時間は30分ほど。そのタイミングがもっとも劇的な光と色の変化を鑑賞できるからです。


よく晴れ渡った、雲のない日は空が宇宙空間のように深い藍色に染まる。水平線のオレンジに混じり合いながら、淡いグラデーションを描くブルーに眼と心が吸いこまれます。



低気圧が近づき、厚い雲が覆う日は冷ややかなブルー一色になる。




まさに、葉山一色海岸。なんちゃって。クールな情景もまた好き。ハッセルブラッドやライカ使いのフォトグラファー、アントン・コービンが監督をつとめた映画『The American』はイタリアの田舎に潜む殺し屋の心情を重ね、この青い色調で映像を貫徹。あの寂寥感たっぷりの青が好き。




厚い雲がかかりつつ、水平線近くには切れ目があるなんて日は、言葉を失う光景に心が震えます。




雲に反射して海面が広く、青とオレンジで染められていく。こんな日は、青が消えいるまでずっとビーチにとどまって眺めます。あらゆる形容詞もこの美しさをきっとたとえることができない。

こんどの週末はどんな色と光に出合えるかな。飽きることのない散策が永遠に続きますように。葉山の日没はかなわぬ夢に溺れさせます。

LEICA M-E , ELMARIT28mm 4th GENERATION