2016年5月12日木曜日

皿立て



民藝のパイオニア・柳宗悦は、健やかで美しい手仕事の良品を日常で使うだけでなく、飾って眺める愉しみも説いていました。そんな物との暮らしを実践している友人Tさんから自作した皿立て(瓶立てにも使えます)をいただきました。




Tさんの足元にははるかに及びませんが、その美しい生活空間に憧れ、ぼくも大皿を居間にディスプレイすることにしました。井寛次郎最後のお弟子さん、島根県石見地方の陶工、森山雅夫さんの洋皿です。美の感得について教えていただいた恩師が英国の古い皿、ピューターの造形をもとに制作依頼されたもの。河井流の風雅な緑色。その表面には森山さんが得意とする「いっちん花模様」が筒描きされています。せっかく譲り受けた貴重な皿を、ずっと使わずに仕舞ったままにしていました。佳い物は毎日眺めなくてはもったいない。眺めていたら、ふと隣に原型であるピューターも並べたくなりました。鎌倉二階堂の古物商「five from the ground」へ探しに行こうかな。Tさん、物の佳さを見つめ直すきっかけを与えてくださり、ありがとうございます!

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH.