2016年6月27日月曜日

ジャックのチーズソース・スパゲッティ風


休日スロージョギングから戻り、遅めのランチを食べようとするとき、たいていはパスタを茹でることになります。パパッとつくれる、ものぐさな自分にはぴったりの料理。基本の食材をきちんと選べば、それなりにおいしく感じられるのもいい。先日はバジルと山羊のチーズを近所で調達し、ソースも自作したジェノヴェーゼを堪能したので、今度はチーズソースのパスタをトライしてみました。チーズは東京・勝どきの世界チーズ商会のガレージセールにて入手したゴルゴンゾーラ。このチーズを選んだのは、ジャック・マイヨールが千葉県保田のイタリアン「ジェノヴァ」の厨房でつくっていたチーズソースのスパゲッティのことを思いだしたから。同店シェフの田中絹江さんを7年ほど前に取材した際、彼は4種のチーズを合わせてソースにしていて、とくにゴルゴンゾーラの個性が前に出た味わいだったと聞きました。


4種の組み合わせは多様なのでしょうが、「ジャックの愛したスパゲッティ」というテーマに沿い、ゴルゴンゾーラをベースに、ほかの3種は腕のよい誠実な料理人なら何を選ぶのか、久里浜「ナーガ・ラジャ」の土方シェフに問いかけました。すると、4種のチーズを使うクアトロ・フォルマッジィ・スパゲッティはイタリアではまず食べられることがなく、アメリカ人などイタリアに憧れを抱く外国人が好むいわば「飛び道具」的料理。特定のチーズのよい個性を打ち消してしまうものなので、自分はそもそも好みではありませんとのこと。まずはゴルゴンゾーラだけでソースづくりを試してみては、と助言していただいたのでした。



ゴルゴンゾーラ独特の風味が出すぎることを警戒し、軟弱な自分は成分無調整の牛乳と上質な生クリームでクセをやわらげ、ハワイの海塩混じりの茹で汁でチーズを溶かし、ソースを仕上げてみました。ちょっとマイルドさが過ぎてしまいましたが、はじめの一品としてはまずまず。自分評価でかなり、おいしゅうございました! 土方シェフの姿勢を見習い、引き続き何度もつくって、より滑らかなソースを探求していこうと思います。

LEICA M-E , MACRO-ELMAR90mm/f4