2016年9月5日月曜日

佐々木一澄さんの手ぬぐい


ポップな画風ときれいな色づかいがとてもいいなぁと思っている佐々木一澄さんのイラストレーション。仕事はもちろん、趣味の郷土玩具収集がまたいい。佐々木さんが全国から選ぶ郷土玩具は、メキシコのヴィンテージ・オアハカ人形にも負けない独創的でゆるいかたちと色彩が魅力。こんなにのびのびとした玩具が今も日本で、名のなき職人の手でつくられているのかと、佐々木さんが毎年1月の南青山のギャラリーで催す展示で知ることができました。浅草・今戸焼の丸〆招き猫や埼玉・鴻巣の赤物・熊金など入手の難しい貴重でポップな玩具を展示では分けていただき、玩具の虜になりました。佐々木さんは心に訴える素晴らしい文章の書き手でもあり、郷土玩具の職人のことを綴ったコラムに彼のやさしく温かな眼差しをぼくは感じとります。

職人の仕事場を訪ねる機会も多いようで、つくり手との会話を通じて描くその絵からは仕事の厳しさと、黙々とした日々の心情が滲み出てくるよう。軽妙なタッチなのに絵の奥行きが深く、ぼくはそこにとても惹かれ、職人のイラストレーションを自分の職場の机の上に置いて、毎日、元気をもらっています。



そんな佐々木さんが手ぬぐいを制作されました。微笑みたくなる愛らしいイラストがリズムよく並びます。背景の青のニュアンスがきれいで、洒脱で、佐々木さんらしいセンスのよさだなぁって思います。室内にほがらかな風と空気を呼びこみたいと思い、10年暮らして日焼けした家の杉合板の壁に留めてみました。場の雰囲気がいっきに明るくなった気がします。佐々木さんがファンだという型染め作家の小田中耕一さんが手がける型染めに相通じる、やわらかな味わいを感じるのですが、いかがでしょうか?

この手ぬぐいが欲しい方は、佐々木さんのHPからコンタクトしてみてください。

LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4