2016年11月15日火曜日

ベッドサイドの編組品



幼いころ、押入れにもぐりこんだときの、密な空間に包まれる安心感、ひそやかな興奮を思い起こすように、ベッドを納戸へと移動。壁が迫ってくる様子はまるで長距離フェリーや寝台列車の狭小なプライベート・スペースのよう。腕を伸ばせば必要なものを容易に手繰り寄せられる状況が愉しい。


せっかくの便利さを活かそうと、寝ながら手の届く位置に小物を収納するカゴを配置。秋田の佐藤さんがイタヤや沢グルミの皮で編んだ小さな筒カゴや花器を壁に留めました。


花器にはメガネを入れる。夜中、不意に目を覚ましたときも頭上にあるから、すぐに取り出せる。沢グルミの野趣あふれる風情、佐藤智香さんの造形感覚が大好き。故・柳宗理さんはこの皮を日本民藝館の館長室に留めて眺めていたらしい。


そして足元には南房総の長芋カゴを忍ばせる。ベッドの下に収めて、必要なときは引きだすことができる。カゴの高さが絶妙で、低いベッドの脚高にぴたりとフィットすることがわかったときは、小躍りするくらい喜んじゃいました。使っていなかったものに息を吹きこむことに深い悦びを見出す。自分は活用マニアなのかもしれないと、うすうす意識しはじめています。

これらのカゴのつくり手は現役で活力ある人たち。鎌倉「もやい工藝」でオーダー可能です。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm / f1.4 ASPH.
MACRO ELMAR90mm / f4