ソニービルに、ソニー黄金期の輝きを重ねて懐古の感慨にひたったあと、中央通りの交差点まで晴海通りを歩く。もともとの日産ショールームのうえにソニー最新製品を手に取れる空間は移転。過去よりも未来。つねに先取の精神で商いをしてきた銀座を象徴するモダンなビルディング。向かいにはマクドナルド1号店が誕生。学生のとき、そこでアルバイトしていたこともある。
昼間はアジアの観光客で賑わう中央通りも、朝は閑散。ビルの上部にだけ陽がさす。ペントハウスの住民なら、東京でいちばん最初に朝陽を浴びることができる。磨き上げられたガラス面にほかのビルの表情が映る。銀座の建物は常にお化粧をしている。これぞ華の街。
中央通りは日本橋からつづく旧東海道。道端の碑はさりげない。このあたりから上野まで祖父と歩行者天国をよく往復したもの。甘味の老舗に寄り道しながら。散歩の享楽は祖父が教えてくれた。
日本橋から大阪まで、旧東海道57次をあるくマップの制作を検討していて、その下見もかねて、京橋へ。建物が多いぶん、陰影がたくさんできる。冬の朝の銀座は青く澄んだ光がみちている。
首都高下の遺構。古いレンズでいにしえのときを見つめる。
*kyobashi TIMES
http://www.kyobashi.tokyo/sp/about/kyobashi/
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