2017年3月12日日曜日

日本橋のダリア


食いしん坊で、とびきりおいしい店を知っている帽子作家、写真家・黒田真琴さん。彼女が絶賛する一軒をようやく訪ねることができました。日本橋・小伝馬町の食堂「ダリア」。


店の扉を開けて、いきなり空気感に魅せられる。週2日限定のランチタイム。通されたのは、看板猫マルちゃんがくつろぐソファ席。なんだろう、この心地よさ、温もり。古色に染まる木の床、モロッコの家具や器。手仕事を主軸にしたインテリアの隅々に店主の美しいセンスが満ちている。どこか日本橋の旧市街と世界観が通じる空間。店に入って数秒で、一見客なのにすうっと馴染んでしまった。ふと懐かしく思える記憶をたどると、葉山・森戸神社前にあった大好きな「カフェ・マニマニ」が心に浮かび上がってきました。


いただいたのは、野菜たっぷりのクスクス。モロッコの家庭で教わったというレシピ。ひとつひとつの野菜がふっくらとやわらかく、瞠目するやさしい味わい。一口食べて、深い感銘で目をつぶってしまいました。そして、多幸感がずっと夜まで余韻となって残ったのでした。黒田さん、東京ではなかなか出合えない、素晴らしい一軒を教えてくださり、ありがとうございます! 昼だけでなく、お酒がすすむメニューが供される夜にも再訪してみますね。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4