2017年3月13日月曜日

ポコパンのクロワッサン


かつては昔ながらのホームベーカリーのものから、コンビニで手軽に買えるものも含めて、広範囲にパン全般を楽しんでいた自分。けれど50歳をすぎて、身体に変化が生じたよう。マーガリンや質のよくないバターなど、コスト重視で原材料を妥協して焼き上げられるパンを口にすると、とたんに体が重く、気分が沈むようになりました。身体によくないものを拒絶する。食べ物への許容範囲が狭まったのは本能的な体の作用があるのかもしれません。それが老人力特有の能力だとしたら、ぼくはその能力を悦んで受け入れたい。小麦粉をはじめとする原材料を吟味することは、食べる人の健康を気遣うこと。利益をあげるのは当然のことですが、そのバランスが食の基本をおろそかにしてはいけないし、ぼくはそんなものをなるべく選びたくないと思います。葉山一色で知人の夫妻が自宅で営む小さなベーカリー「ポコパン」は、健康への配慮を怠らない誠実な店です。安心して、さまざまなパンを選べるし、ぼくの身体は素直にその誠実なパン作りに反応する。


先日、評判を聴いて、選んだクロワッサン。家に持ち帰って写真を撮り、すぐさま食べてしまいました。我慢できないおいしそうな佇まいに、ぼくは直截的に反応してしまったのでした。


左が上質なバターと小麦粉を用いたプレーンなタイプ。右が全粒粉でよりもっちりと焼いたタイプ(全粒粉でふっくらと焼くのは難しく、珍しいタイプだと思います)。どちらもたまらなくおいしい。そして、ひとつでお腹いっぱいになるほどのボリュームがありながら、自分の場合、お腹がもたれることのない、毎日食べたくなるパンです。1個220円。

SIGMA DP3 MERRILL