2017年3月18日土曜日

Found MUJI


無印良品の数多くの店舗のなかでも、有楽町店に流れる空気感は特別に感じられます。店に入ったとたんにドキドキと高まる気持ち。売り場面積の広さとか、それにともなう品数の多さだけじゃない。カフェやブックストア、ギャラリー的役割をもつ空間などの存在ぜんたいがMUJIの世界感を表していて、特有の美意識に刺激や心地よさを感じるのでしょう。先日はここのアトリエMUJIで開催中の「民藝運動フィルムアーカイブ 名も無き美を求めて1934-2017」展を見学。英国の陶芸家であり民藝運動の先達、故・バーナード・リーチさんが小鹿田や小石原の手仕事を記録した16mmフィルムを譲り受け、デジタル化したという映像を鑑賞。若き日と現在の坂本茂木さんの姿を柔和にとらえていて、映像自体を買い、家でもじっくり観たくなりました。日本からカナダ・トロントの制作会社に直接オーダーできるようです。この映像は以前、別ルートで目にしたことがあるのですが、版権はどうなっているのだろう。


FOUND MUJIのコーナーでは「Germany From 1919」というテーマで、ドイツで見つけ、選んできた手仕事の工藝品、工業製品を展示・販売。空間の一角にさりげなく置かれていた工房や町の写真に惹かれました。デジタルカメラと被写界深度の浅い50mmレンズあたりで撮られたと思われる写真が素晴らしい。その写真をざらっとした手触りのマットなA3サイズ用紙に、少し余白を残しながらも大きくプリントし、ライオン事務器の山形クリップ大でざっくりと留めている。その展示手法の佇まいが佳い! 自身の今後のプレゼンテーションの参考に、売り場スタッフにことわり、スナップさせてもらいました。撮り手のセンスに魅せられる写真をまとめたカタログはこちらからダウンロードできます。

SIGMA DP3 MERRILL