2017年4月9日日曜日

大岡川、弘明寺の情趣


仕事で横浜大岡川の夜桜を撮影。京急・井土ヶ谷駅から歩いて鶴巻橋へ。このあたりから弘明寺にかけてのプロムナード区間では18時以降、ぼんぼりが灯り、桜がライトアップされることを横浜南区のHPから調べ、点灯一時間前に到着。


大井橋には三脚を立て、本格的なデジタルカメラを据えた年配者たちがスタンバイ。彼らの会話に耳を澄まし、スキルと感覚を読み取り、佇まいを眺めた結果、ここがベスト撮影スポットと睨んで、日没までその橋上で待つことにしました。



プロムナードをそぞろ歩き、ところどころ雰囲気をスナップ。三脚は用いず軽快に。ゴールの弘明寺、観音橋あたりではしっとりとした情感に包まれる。東京より圧倒的に人出は少ないし、下町のローカルな空気感がとても心地いい。地域住民が水辺まで降りてなごんでいる様子を眺めていたら、熱帯・亜熱帯アジアの異国をさまよう不思議な感覚に。寺町の落ち着き、中華料理店がなぜか多い商店街のにぎわいもじつに好ましい。桜見物では、桜の規模だけでなく、周辺の町、さらには見物客が醸し出す雰囲気ぜんたいを感得し、それが感銘へと密に繋がる。そういう意味では人混みが極端に苦手で、いわゆる名所の桜が嫌いな自分も、弘明寺界隈は、桜を目指して再訪したいと思える、稀少な場所となりそうです。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f / 1.4