2017年9月15日金曜日

自分には最高のワイン


僕にとっていちばん快楽的に酔える酒はワインのはずでした。それが50歳を過ぎてからワインを数杯呑むだけで気分が悪くなるようになりました。安いワインばかり呑んでいるからなのか、混入する酸化防止剤や濾過剤などの化学成分を体が拒絶するのか、要因はよくわかりません。フルーティな液体がまとう情趣に強く惹かれながら、呑むと悪酔いして気分が沈んでしまう。残念だったワインとの付き合いを一変させるワインに出合えました。
江東区古石場という川と運河に囲まれた水辺のダウンタウン。この町のビルに醸造場を構える「深川ワイナリー」のワインです。


このワイナリーでは濾過剤を用いずペーパーフィルターで濾したワイン、果実や皮などの成分を濾さないフルーティな無濾過のワインを醸造していて、そのラボを眺めながら多様な種類を呑み比べ、買うことができます。どちらのタイプも体にやさしく沁みてくる味わい。ワインはコーヒーと同じで酸化を止められませんが、それを抑える防止剤もミニマルにしているそう。難しいことはわかりませんが、自分の身体と心はこのワイナリーのワインをとても心地よいものとして感受し、たくさん呑んでもずっと気持ちが明るく開放されました。きっと僕と相性のよいワインなのでしょう。佳き出合いを諦めないでよかった。

LEICA M-E , ELMARIT28mm 4th EDITION  f/2.8 
        SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4