2018年2月14日水曜日

虎の張り子から


先月、イラストレーター佐々木一澄さんが企画した『日本の郷土玩具』展で、福島・三春の張り子を手に入れた。なぜ日本には居ない動物がモチーフになったのか。ルーツに思索をひろげると、空想の旅は大陸へと向かう。由緒を調べてみたくて佐々木さんに尋ねると、三春を訪ねるべきと勧められた。その旅に役立つと教えられた『銀花 第15号』をヤフオクで落札した。


2年前、台北ではアート系出版物が国際的に有名な漢聲巷で中国の虎文化を特集した『漢聲雜誌110&111 虎文化.兩千虎圖』に出合った。創造的な誌面、写真資料の充実ぶりに興奮した。ただ、2冊セットの商品は判型が大きく重く、バックパックで身軽な移動をしていたぼくは、当日に控えていた取材の重荷になるからと購入を躊躇した。


ずっとその判断を後悔していたが、つい先日、ひょんなことで一組だけこの本をストックする国内の業者を見つけた。しかも現地価格に近い良心的な値付け。まるで、ぼくに買われるのを待っていたかのようと、縁を感じて迎え入れた。というわけで、年初に湧き起こる郷土玩具への関心が、ちょっと深まっていきそう。熱くなり醒めやすい自分としては例外的な展開。その導きに素直に従っていこうと思います。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH.
MACRO-ELMAR90mm