年に一度、築地「ふげん社」で再会している写真家・関戸 勇さん。今回の写真展示は「九霞園の盆栽世界」。来るものは選び、去るものは追わないというモットーのもと、独自の盆栽を創出する九霞園の二代目・山口 勇さんに魅せられ、10数年間通い続けた関戸さん。銘木のほか、雑木のモミジ、ケヤキ、野菜など不思議な盆栽の愛らしい姿を美意識をもって撮られています。大宮・盆栽町にはいつかは足を運びたいと願っていたのですが、目指すべき場所を関戸さんが示してくれました。植物のフォルムが際立つ最寒の2月に盆栽町を旅したいと思います。そして帰りに大宮駅前の居酒屋で酒杯を傾ける。楽しみだなぁ。
九霞園三代目の盆栽師・村田行男さんとの共著『たくさんのふしぎ 盆栽をそだてる』(福音館書店)も会場で販売されています。子どもから大人まで、銘に固執しない盆栽の魅力をわかりやすく伝える素晴らしい内容だと思います。本好きの方はご存じかと思いますが、『たくさんのふしぎ』のバックナンバーは入手が難しいものが多く、この一冊もいずれ、そうなるでしょう。2019年初めのMUST BUYです。また、美術系の選書棚が隣接するこのブックギャラリーはオリジナルサブレ付きのおいしいコーヒーを500円で味わえます。旧知の編集者は打ち合わせにも便利だねと絶賛。築地・東銀座界隈の穴場としてお勧めの空間です。
LEICA M-E , 7artisans 28mm f1.4