2020年7月26日日曜日

HVHの映像美



1971年スイス生まれのシネマトグラファー(撮影監督)、HOYTE VAN HOYTEMA(ホイテ・ヴァン・ホイテマ)。彼の手がける映像に惚れこんでいる。コダックのネガフィルムで撮る画風はアンダー気味の露出、自然で陰翳の美しいライティング、華美を抑えたホワイトバランスと寒色系の乾いた色味すべてが品位を感じて好ましい。ロケハンの道具としてぼくの愛機ライカM-Eを使っていること、風貌がどことなく亡き弟を思わせるところにも近しさを覚える。



裏切りのサーカス』から惹かれ始め、スパイク・ジョーンズ監督の『her』、サム・メンデス監督の『007スペクター』、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』と『ダンケルク』で心酔を深めていった。そして、先日はブラッド・ピットが主演とプロデュースを兼任した『アド・アストラ』を鑑賞。これらの映像は保存して繰り返し何度も心眼で愛で尽くしている。そして、リアルタイムでホイテマの作品を堪能できる幸福をじっくり噛みしめているのだ。クリストファー・ノーランと再びタッグを組んだ最新作『テネット』の公開が待ち遠しいなぁ。