2020年10月27日火曜日

栗のパフェ



月曜日の午前中に鎌倉浄明寺「sawvi」へ。予約しておいた『栗のパフェ』がお目当て。前の晩からワクワクし、高揚した心地で眠り、当日早朝の力仕事も気分が軽やか。大好物の飴に釣られて普段より力がみなぎる気がします(笑)。月曜日が待ち遠しくなる甘味は甘美すぎるご褒美です。



茨城、大和栗園の無農薬和栗を使用したパフェ。この和栗は「sawvi」からすぐ近くの「AlphaBettiCafe」を営む大和さんとの縁で分けてもらったもの。とても大ぶりで栗本来の甘さとホクホク感があり、渋皮煮にすると映えるため、崩さずにそのままトップに配置。
「まずは素材そのままを味わっていただきたいです」と店主の寺坂さん。農家が命をかけて育てたものに出合えた。それを無駄にしてはいけないという想いが導入部にこめられています。
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渋皮煮の下はモンブラン。栗ペーストとバター、生クリームを合わせた柔らかく、華のある甘さに心がとろけて和みます。さらに生クリームで上下から挟まれる中間層には大豆で作った味噌餡と砕いた栗、バニラビーンズ、甜菜糖を組み合わせたソースが顔を覗かせています。この層には寺坂さんの実家である福井の糀屋さんから取り寄せた糀ベースの甘糀と自家製味噌がたっぷり。スプーンですくうとほのかな塩味を感じ、そのやんわりとした変化に味覚が新たな悦びを受け留めます。
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そうして生クリーム層を経て最下層に行き着くと、また新たな味わいが待ち受けていました。そこは酸味の層。ふじのリンゴを細かく刻み、バターと甜菜糖で炒め、シナモンをたっぷり和えて焼き上げています。甘→塩→酸。このめくるめく官能的変化が次々と訪れるのだからたまりません。
栗とリンゴの組み合わせも、栗と味噌餡の組み合わせもおいしいし、生クリームとの相性も良いので、全部が足し算になっていると思います」と寺坂さん。見事に秋の味覚をギュッと詰めたパフェ、ご馳走さまでした!
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佳き素材を尊重しつつ、手を加えて多様で奥行きの深い重層的な味わいに仕立てていく創造力と調和の妙に今回もまた感服です。



この日、選んだのは庭に設けられた席。鎌倉「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」堀内マスターが中深煎りで焙煎した豆『ドミンゴ』を使った『甘糀ラテ』ともども秋を満喫。




微風にさらさらと葉が優しい音を奏でる竹林を眺め、さえずるさまざまな小鳥の声が届く空間。糀に身体が活き活き、心は鎮まる、ここならではの体験に興じました。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
SIGMA DP3 MERRILL 75mm / f2.8